2013年10月9日 水曜日
<10月 秋の食中毒>
夏の間、食中毒警報により、食中毒に注意されていた方も多いと思いますが、秋の食中毒をご存知ですか?
食中毒というと、加熱調理すれば安心な気がしますが、毒キノコのように加熱しても害のあるものがあります。その一つが黄色ブドウ球菌による食中毒です。気温の低い冬季にでも発生するのが特徴です。
黄色ブドウ球菌は人体の皮膚表面、特に鼻腔に存在する常在細菌です。
調理する人の指や手に、傷や湿疹がある場合、食品を汚染する確率が高くなります。
黄色ブドウ球菌は加熱により死滅しますが、食品で増殖するときに毒素が生産されます。
この毒素は、熱や乾燥に強く、加熱しても食中毒の原因になります。
症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢です。
潜伏期間は1~5時間と短く、1~2日で回復します。
嘔吐、下痢の症状がひどい場合、体が衰弱しないよう、経口補水液で水分を補ってください。
症状が激しい場合には、ショック症状に陥る場合もあるため、医療機関に受診することをお勧めします。
何よりも予防が大切です。
手指は常に清潔にし、十分手を洗う。
手指に傷のある人は、手袋をする。
調理後なるべく早く食べる。
すぐに食べない場合は、できるだけ低温で保存する。
などに、お気を付けください。